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猫砂を入れる量と交換の頻度。何cm敷いて、いつ全部替えるか

公開

砂は5cm前後の深さに敷き、固まりは毎日取り除いて、取った分を足します。全部を捨てて入れ替えるのは、多くのメーカーの表示で1か月に1回前後です。猫のトイレについての獣医の学会の指針と、メーカー6社の使い方の表示を並べると、数字は少しずつ違いますが、この3つは共通していました。

ここで扱うのは、固まる砂や固まらない砂を入れる、ふつうの猫トイレです。システムトイレ(すのこの下にシートを敷くトイレ)は、砂とシートの使い方が違います。そちらはシステムトイレのシートと砂で比べています。

深さは5cm前後。指針は「少なくとも3cm」

米国猫獣医協会(AAFP)と国際猫医学会(ISFM)の、家の中での粗相についての指針は、多くの猫に向く砂として、細かくて香りのない固まる砂を、少なくとも3cm の深さに入れることを挙げています1。メーカーの表示は、それより深い5〜6cm が多く、シリカゲルの砂では7〜10cm としている例もあります56789。

猫砂を入れる深さの目安(指針とメーカーの表示)
AAFP・ISFM の指針3cm3cm以上
アース・ペット5cm5cmくらい
ライオンペット6cm5〜6cm
Cat's Best(木の繊維)7cm5〜7cm以上
シリカゲルの砂10cm7〜10cm

棒は書かれている深さの上の値、括弧の中は書かれているとおりの幅。シリカゲルはカインズ(Pet'sOne)の表示。出典: Carney ら 2014、各社の使い方の表示(2026年11月1日確認)

深さが同じでも、敷く量(L)はトイレの広さで変わります。アイリスオーヤマは、上から猫トイレ プチ(PUNT-430)なら約4.5L、上から猫トイレ(PUNT-530)なら約6.5L を、約5cm 敷いたときの量として示しています7。

トイレに敷く量の例
深さ 約5cm 上から猫トイレ プチ(PUNT-430)約4.5L上から猫トイレ(PUNT-530)約6.5L トイレの断面

出典: アイリスオーヤマ、ライオンペットの表示

ほかのトイレでは、底の内側の縦と横(cm)に深さ(cm)を掛けて1000で割ると、敷く量(L)の見当がつきます。たとえば底の内側が40×30cm なら、5cm で約6L です。上の2つのトイレで深さを変えると、1回に敷く量は次のように変わります。深さを1cm 増やすと、広いほうのトイレでは約1.3L 増えます。

敷く深さと、1回に敷く量
上から猫トイレ(PUNT-530)上から猫トイレ プチ(PUNT-430)

横軸は砂の深さ

0246810L3cm4cm5cm6cm7cm3.95.26.57.89.12.73.64.55.46.3

アイリスオーヤマの「約5cmで4.5L・6.5L」から、底の広さが同じとして計算。実際のトイレは底に向かって狭くなるので、目安

固まりは毎日取り除き、取った分を足す

指針は、排せつ物を少なくとも1日1回取り除き、必要に応じて砂を足すよう書いています1。メーカーの表示も、取り除いた分と同じくらいの量を足す、で共通しています56。

猫がきれいなトイレを選ぶことは、実験でも確かめられています。Ellis らは、猫が使ったあとの箱ときれいな箱を並べて選ばせました。猫はきれいな箱を選びました。においだけを加えても好みは変わらず、においのない作り物の固まりや便を置くと好みが変わりました3。においより、目に見える固まりや便を残さないことが大事だ、というのが著者のまとめです。著者はペットフードと猫砂のメーカー(ネスレ ピュリナ)の研究部門の所属で、家庭の猫にそのまま当てはまるとは限りません。

1か月の手入れの例(全部を替えるのが月1回の場合)
30日の例全 取り除いて足す(毎日) 全部を替え、容器も洗う

出典: AAFP・ISFM の指針、ライオンペットの表示

全部を替える間隔は、メーカーの表示で3週間から5週間

全部を捨てて入れ替える間隔は、メーカーと砂の種類でばらつきます。ライオンペットは「少なくとも1か月に1回以上」とし、理由として、使い続けると固まりにくくなることを挙げています5。アース・ペットは月に1〜2回です6。指針は、容器を洗う間隔を1〜4週ごととし、毎週洗って砂を全部替えるのがよいとする専門家と、2〜4週ごとでも足りるとする専門家の両方を紹介しています1。

全部を入れ替える目安(いちばん長い場合の日数)
アース・ペット30日月に1〜2回
ライオンペット30日少なくとも月1回
Cat's Best(木の繊維)35日最長5週間
Cat's Best(ペレット)21日最長3週間
シリカゲルの砂30日約1か月に1回

「月1回」は30日、「◯週間」は7倍で描いた。括弧の中は書かれているとおりの言い方。シリカゲルはカインズ(Pet'sOne)の表示で、猫1匹なら2〜3週で吸う力が落ちるとも書いている。出典: 各社の使い方の表示(2026年11月1日確認)

同じ会社でも、砂の形で間隔が違います。Cat's Best は、木の繊維の砂を最長5週間、ペレットの砂を最長3週間としています8。シリカゲルの砂は固まらずに尿を吸う砂で、吸う力が落ちたら全部を替えます。カインズは「約1か月に1回」を勧めつつ、猫1匹なら2〜3週で吸う力が落ちるとも書いています。米国の Fresh Step は20〜30日ごととしています9。おからの砂については、ライオンペットが、食品の原料なので虫がつく可能性があり、定期的に替えるよう書いています5。

どの資料も、日数は目安です。固まりにくくなった、においが残る、といった変化があれば、日数の前でも全部を替えます。

トイレの数と大きさ

指針は、猫が1匹の家でもトイレを2つ、別々の場所に置くことを勧めています。複数の猫がいる家では「猫の数より1つ多く」が昔からの目安ですが、必ず守るべき決まりではない、とも書いています1。環境の指針も、トイレを2か所以上置くことを挙げています2。トイレの数が増えれば、そのぶん砂の量も増えます。

大きさについて、指針は「大きいほどよい」とし、猫の鼻先から尾の付け根までの長さの1.5倍を勧めています1。Guy らは、43世帯の74匹の家に、長さ86cm の大きな箱とふつうの大きさの箱を並べて28日間記録しました。排せつの回数は、大きい箱のほうが多くなりました4。

大きい箱とふつうの箱を並べたとき、どちらで排せつしたか
大きい箱(長さ86cm)ふつうの大きさの箱
28日間の合計5031回・61%3239回・39%

1世帯に2つの箱を並べた比較。帯の中は回数と割合(合計8270回)。箱の深さや砂の種類は調べていない。出典: Guy ら 2014(43世帯の74匹、28日間)

日本の猫カフェの成猫78匹で調べた研究でも、幅50cm と60cm の箱は、40cm の箱やいつもの箱より多く使われました10。この研究は、第1著者が猫砂のメーカーの社員で、3日間の記録です。ふた付きとふたなしを比べた研究では、全体として好みに差は出ませんでした11。

1か月に何L使うか

1か月に使う量は、「全部を入れ替える分」と「取り除いた分を足す分」の合計です。入れ替える分は、トイレの広さと深さと回数から計算できます。足す分は、猫の尿の量や砂の固まり方で変わり、何L という数字はどのメーカーも出していません。

量で言うと、トイレ1つに6.5L 敷くなら、入れ替えだけで月6.5L、指針どおりトイレを2つ置けば月13L です。下の図は、その入れ替え分だけの費用を、トイレの数ごとに描いたものです。

全部を月1回入れ替える分の、1か月の費用(トイレ1つに6.5L)
真ん中の値段の砂安い方から4分の1の値段の砂

横軸はトイレの数

01,0002,0003,0004,0005,000円1つ2つ3つ4つ1,1102,2203,3304,4409331,8662,7983,731

今朝、1袋で買う場合の送料込みの価格が取れた猫砂71商品の、1Lあたりの値で計算(楽天市場とYahoo!ショッピング。システムトイレ用は除く)。取り除いた分を足す量は含まない。4.5L のトイレなら約7割(11/2 00:30 取得の価格)

足す分まで知りたいときは、袋を開けた日と、使い切った日をメモしておくと、自分の家の1か月の量が分かります。素材ごとの今日の1Lあたりの値段と、入れ替え1回分の費用は、猫砂の1か月の費用のページで毎朝計算しています。

下の札は広告です(楽天市場へのリンクはアフィリエイト)。このサイトで比べている猫砂から、この記事で使い方の表示を引いたメーカーの3つを選び、送料込みの価格を出しています。価格は毎朝更新されます。

まとめ

  • 深さは5cm前後。指針は少なくとも3cm、メーカーの多くは5〜6cm。シリカゲルは深め。
  • 固まりは少なくとも1日1回取り除き、取った分を足す。猫はきれいなトイレを選ぶ。
  • 全部を替える間隔は、多くの表示で1か月前後。砂の種類で3〜5週間の幅がある。
  • 指針は、猫1匹でもトイレを2つ勧めている。トイレが増えれば砂も増える。
  • 1か月の量は「入れ替える分」と「足す分」。足す分は家ごとに違うので、袋を開けた日と使い切った日で確かめる。

トイレの外で排せつするようになった、トイレの回数や尿の量が急に変わった、という場合は、砂のせいと決めずに、かかりつけの獣医師に相談してください。猫砂の素材ごとの違いは、別の記事「猫砂の種類の違い」に書いています。

記事中の商品名は各社の商標です。この記事は各社と関係がなく、監修も受けていません。

参考文献

  1. Carney HC, Sadek TP, Curtis TM, et al. AAFP and ISFM guidelines for diagnosing and solving house-soiling behavior in cats. Journal of Feline Medicine and Surgery. 2014;16(7):579-598. https://doi.org/10.1177/1098612X14539092
  2. Ellis SLH, Rodan I, Carney HC, et al. AAFP and ISFM feline environmental needs guidelines. Journal of Feline Medicine and Surgery. 2013;15(3):219-230. https://doi.org/10.1177/1098612X13477537
  3. Ellis JJ, McGowan RTS, Martin F. Does previous use affect litter box appeal in multi-cat households? Behavioural Processes. 2017;141(Pt 3):284-290. https://doi.org/10.1016/j.beproc.2017.02.008
  4. Guy NC, Hopson M, Vanderstichel R. Litterbox size preference in domestic cats (Felis catus). Journal of Veterinary Behavior. 2014;9(2):78-82. https://doi.org/10.1016/j.jveb.2013.11.001
  5. ライオンペット. 猫トイレのページ https://www.lion-pet.co.jp/catsuna/corner_nekotoilet/、ニオイをとる砂 https://www.lion-pet.co.jp/product/sanitary/sanitary_nioi.htm、ニオイをとるおから砂 https://www.lion-pet.co.jp/product/sanitary/sanitary_okara.htm(2026年11月1日確認)
  6. アース・ペット. 固まる猫砂の使い方. https://www.earth-pet.co.jp/cleancare/nekosuna/use/(2026年11月1日確認)
  7. アイリスオーヤマ. 上から猫トイレ用猫砂. https://www.irisohyama.co.jp/products/pet-supplies-pet-food/cat-sand/mineral-sand/cat-sand-for-the-cat-toilet-from-the-top/(2026年11月1日確認)
  8. Cat's Best(レッテンマイヤー). Cat's Best Original https://www.catsbest.de/produkt/cats-best-original/、Smart Pellets https://www.catsbest.de/produkt/cats-best-smart-pellets/(2026年11月1日確認)
  9. カインズ. Pet'sOne サラサラネコ砂. https://www.cainz.com/g/4936695359672/。Fresh Step Crystals(米国 Clorox). https://www.freshstep.com/our-litter/crystal-litter/(どちらも2026年11月1日確認)
  10. Iwabuchi-Inoue Y, Hattori Y, Kikusui T. Litter box size and litter type preference and their associated behavioral changes in cats. Journal of Veterinary Medical Science. 2025;87(6):614-620. https://doi.org/10.1292/jvms.24-0468
  11. Grigg EK, Pick L, Nibblett B. Litter box preference in domestic cats: covered versus uncovered. Journal of Feline Medicine and Surgery. 2013;15(4):280-284. https://doi.org/10.1177/1098612X12465606